秘密列車 INTERVIEW
#03 | メンバーが語る秘密列車

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秘密列車 20th Anniversary
4th Album
「その列車を止めるな」RELEASE
SPECIAL INTERVIEW #03

当インタビュー企画のトリを飾る第三回は、メンバーに秘密列車に対する想いや自身の音楽観について語って頂き、パーソナルな視点からバンドに切り込んでみた。素性が微妙に詳らかになる各メンバー紹介文も併せてお楽しみ頂きたい。
※秘密メンバーの秘密保持のため、メンバーの実名と顔写真は伏せています。

なお、当記事の最後にスペシャル告知があるので御注目あれ。★

取材・文 :中村修人(Usual Name)
撮影: usa(Boogie Graphix)

4th Album 「その列車を止めるな」
先が見えない閉塞感ある世の中で、こんな時代だからこそできあがった、悲壮感の中に優しさ溢れる問題作。

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#03 | メンバーが語る秘密列車

メンバーへの質問は以下の4つ

①音楽を始めたきっかけ
②メンバーとして気を付けているところ
③秘密列車の好きなところ
④秘密列車の嫌いなところ

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A氏/Vocal,Guitar担当

ほとんどの曲の作詞・作曲を手がける秘密列車の魂。表の顔は、人々に夢と希望と笑顔を届ける都市開発業。

①音楽を始めたきっかけ
中学2年、ビートルズ、以上！

②メンバーとして気を付けているところ
できるだけ歌う機会を逃さないようにしてる。鈍っちゃうといけないからさ。ひとりカラオケとか、それも寂しい話だよね。あとはメンバーにこういう演奏してって指図しないように気を付けてる。お？お前はそう弾くのか？じゃそれでいいじゃないかってさ。ギターについて心掛けてることは…強いピッキング。

③秘密列車の好きなところ
メンバーのみんなが楽しんでやってくれてるみたいだからさ…やっぱそういうとこ。

④秘密列車の嫌いなところ
昔はさ…そりゃあったよね、いっぱい。今はもう…ないね。

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K氏/Drums担当

表の顔は雑誌などの編集者兼ライター、デザインもこなす元編集長。Drums以外にもKeyboards、Programing、Mixなどもこなす超器用な人。

①音楽を始めたきっかけ
中学の時にバンドに誘われて、兄貴のだけど家にシンセがあったからそれでやってて。でも、ピアノを習ったりはしてないからそれほど弾けないから打ち込んで、その上で細々弾くっていうライブを何回かやって。でも、音程楽器に苦手意識があったのもあってドラムにはずっと興味があったから大学の時にシンセからドラムに換えた。

②メンバーとして気を付けているところ
全体のバランスを俯瞰して、足りないところは足す。足りてるところは引く。

③秘密列車の好きなところ
楽しく続けられるところ。

④秘密列車の嫌いなところ
とにかくミックス作業で負担が掛かる…。

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Y氏/Bass担当

表の顔は超大手IT企業の敏腕エンジニアでIT界の重要人物。その気になれば彼の指先一つで、日本のCloudシステムは思いのままに支配できる(笑)。

①音楽を始めたきっかけ
中3の時、親にステレオスピーカーを買ってもらって、初めて低音を聴いた時に感動してベースと教則本を買いに行った。

②メンバーとして気を付けているところ
難しいことをしないようにしてる。昔はスラップしかしないみたいな時期もあったけど…今は“和”を求めてる。AくんとKくんの良いところを引き出せるプレイをしようとしようと心掛けてる。

③秘密列車の好きなところ
とにかく曲が好き。今回のアルバムも何回もヘビーローテーションで聴いてる。

④秘密列車の嫌いなところ
ないね。

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T氏/Guitar担当

表の顔はグラフィックデザイナー/UIデザイナー。秘密列車のプロジェクトマネージメントを自認している。

①音楽を始めたきっかけ
高校に入学して、友達に誘われて軽音部の見学にいったらアーム付きのギターが部室にあって、先輩がこんなの簡単にできるようになるよっていうから始めた。
部室にベースもあったんだけどアームが付いてないから。LAメタルが流行っていて、やっぱりウィンウィンしたくてギターをやることに。

②メンバーとして気を付けているところ
本来すごく悪目立ちするのが好きだから、ついつい弾き過ぎちゃうのですが、そうならないように気を付けてますね。ちゃんと曲に合ったプレイを心掛けてます。
皆が楽しく、そして飽きずに活動を継続できるようプロジェクトマネージメントを今後もしっかりやっていきたい。企画やネタを考えたりしてね。

③秘密列車の好きなところ
全部好き。オリジナル作品を生み出し、形に残していく事の楽しさ。

④秘密列車の嫌いなところ
ほとんどないけど…スケジュールがなかなか合わないのは多少もどかしいとは思うかな。秘密列車だけをやってられたらそりゃあすごい楽しいでしょうけど。

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F氏/Trumpet,Sax,Guitar担当

高校時代にB’zに憧れギターを始め、大学時代にはなぜかJazz研の部長を務めTrumpet、Saxなどさまざまな楽器を使いこなす飛び道具的メンバーで歌も上手。表の顔は人材派遣という名の人転がしで一儲けしている。

①音楽を始めたきっかけ
中学一年の時、B’zのギターが弾きたい！と思ったのが音楽の目覚めですね。バンドやろうぜ！(音楽雑誌)の裏表紙の通信販売で初心者用レスポールセットを買って始めました。

②メンバーとして気を付けているところ
何も心掛けないように心掛けています。こうしなきゃって考えると発想が乏しくなるので。思い付いたそのままをやります。
いくつかのパートが演奏できるので、曲毎に適切な彩を加えられるようにも気を配っています。

③秘密列車の好きなところ
音楽的に何でもありの器の大きさです。

④秘密列車の嫌いなところ
サボらせてはもらえない厳しさですね。皆さん、ちゃんと忙しい合間を縫って作曲されてるので、俺もちゃんとやらなきゃなというプレッシャーは常に感じます。

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M氏/Keyboards担当

最も新しく加入したメンバーでテクノポップ系を好む。秘密列車に電気音楽の風を送り込んでいる。表の顔は司書であり10万3000冊の書籍の所在を記憶し、職場ではインデックスと呼ばれ崇められているとか、いないとか。

①音楽を始めたきっかけ
親にやりたいと言った覚えもないのに4歳くらいから10年くらいピアノを習ってて。小学校で合唱部に入ったり、高校では音楽を選択したり。だから大学でも音楽関連の部活に入りたくて。最初はダンス部が良かったんだけどなかったから、軽音部ならと思って見学したら結構しっかりやってそうだったので入りました。

②メンバーとして気を付けているところ
度胸と自信をもって思い切り演奏する！例え、それが一般的には変なフレーズだったとしても堂々と出してみる！アドリブが求められる曲もあるのに、ずっと譜面の通りにばかり弾いてきたので…。とにかく怖がらずにやろうと思っています。

③秘密列車の好きなところ
楽しいところ。集まって話してるだけでも楽しいし…あったかい感じがあるので。

④秘密列車の嫌いなところ
バンド合宿の時に全然休ませてくれないところ。皆さん、昼食を10分くらいで食べ終わってすぐにまたスタジオに戻られるので、せめて1時間はお昼休憩を取りたいですよ…。

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H氏/Sax担当

表の顔は大手IT企業の営業戦士 。秘密列車の活動はリフレッシュ休暇中。早く復帰してほしい。

【編集後記】

インタビューを通じて秘密列車を深く知るに至った筆者であるが、今更ながらにその感想を申し上げると「いいなぁ…」、ホントこれ以外にない。
本来バンドというものはこんなに和気藹々とやれるもんじゃないのである。

音楽性の違いで、演奏技術の有り無しで、カネで、色恋で、何より自尊心で、罵り合い貶し合い潰し合い、時には拳で殴り合うのがバンドマンの正体だ。
かく言う私も現役のそれであり、高校生より本格的に活動を開始して以降、数多くのバンドを脱退したりさせたりしてきた。

それと比較してどうだ、この秘密列車というバンドは…。
皆が一様に“我”ではなく“和”を優先し、激務の間を縫って活動に尽力する姿は人の鑑と言って差し支えない。
故に私はこのインタビューを編集している間、とにかく心が痛かった。
自分のバンドメンバーに対してこう思えたら…こう言えたら…こう接せられたら…

でも「俺には無理だ！」
そう心で叫んで血反吐と涙を撒き散らしながら一行、また一行と書き進め、私は今まさに全三回の連載を終えようとしている。

そんな当記事が、私とよく似た残念なバンドマンの皆様にとって、安定した活動継続における何らかのヒントになることを願って止まない今日この頃である。

中村修人(Usual Name)
2019.10

【スペシャル告知！新曲公開!】

さて、筆者はこのインタビュー以外にも秘密列車の皆様にやらせて頂いたことがある。
彼らの未発表曲「禁煙天国」のプロデュースだ。
録音は済ませたものの編曲やミックスまで手が回らず、K氏のHDの肥やしになって5年以上が経過していたところ、このインタビューと併せて筆者が制作依頼を引き受け、この度めでたく陽の目をみることとなった。

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-ハッピーハッピースモーキン！ここは禁煙天国！
どこに行っても嫌われる、喫煙者の切なさをハッピーに歌い上げた様は正にブルース。
秘密合宿の作曲企画から生まれた、次世代秘密列車の方向性を占う(？) 秘密列車的エレクトロダンスチューン爆誕!!
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各配信サイトからストリーミング配信中なので、記事の締めとしてお楽しみ頂けると嬉しい。

【スペシャル告知2！「usual name」の新作が配信開始!】

宣伝が続いてしまい恐縮だが、11月30日に私が所属している音楽ユニット「usual name」の新作が配信開始になり、その中に秘密列車のファンクロックな名曲「TV44」のカバーが収録されている。
作品は下記サイトから無料でリリースするのでご興味のある御方は是非。
http://usualname.com/

【usual name】
11月30日より無料配信開始の新作「Oh crap」から、NoisyでRockな「TV44」をピックアップ
Guestは佐藤信一/Vocal(@kuruineko)と奥隆史/Gtの御二人

秘密列車さん(@himi2_train)の楽曲をカバーさせて頂きました！
ありがとうございます！！

FunkyでRockな原曲↓https://t.co/m4MKtpEpUh pic.twitter.com/JyKkofZO1A

— 中村修人 Nakamura Syuto (@QmTtcjU7N1JWwkz) November 10, 2019